導入事例

CASE

経理アウトソースで“属人化”を解消。担当者不在の危機を乗り越えたヒトイキの仕組み化戦略

株式会社ヒトイキ 取締役 近藤 忍様

“ヘルスケアキャリア事業”や“睡眠事業”を展開するヘルスケアカンパニーである株式会社ヒトイキは、2018年に設立以来順調に成長を続け、現在では約50名の組織へと拡大しています。しかし、事業の成長に伴い、マニュアルがなく属人化した経理体制という課題に直面していました。

幅広いバックオフィス業務を依頼できる「CASER BIZ assistant」の導入を経て、2023年5月に経理実務に特化した代行サービス「CASTER BIZ accounting」へ移行。経理業務と組織全体にどのような変化と効果があったのか、取締役の近藤 忍様に詳しく伺いました。

「マニュアル作成からの伴走」と「プロの専門性」が決め手に

ヒトイキの経理業務は、もともとどのような体制でしたか。

社内の体制としては、私がマーケティングや事業管理と兼務しながら財務を見ていて、事務処理は派遣社員が対応していました。当時は組織規模が20~30人で私がリソースを割けば問題ない業務量だったこともあり、マニュアルも特にありませんでした。コストを抑えながら経理業務をおこなえていたので、マニュアル化の必要性も感じていなかったんです。

ただ、今思えば“悪い意味での臨機応変”が染みついていたとも思います。何か不明点があればその場ですぐに確認して対応するという進め方が当たり前になっていて、ちょっとした入力ミスや数値のズレなどもたびたびありました。でも、当時は気づいた際に現場メンバーとスピーディーにやりとりできていたので、大きな課題だとは認識していなかったんです。

そんな中、どんなきっかけでCASTER BIZ accountingを導入いただいたのですか。

その後に採用した経理担当者がすぐに退職することになり、派遣社員の退職も確定していたので、なるべく早く体制を立て直したいと考えたのがきっかけでした。新しく人を雇用するという選択肢もありましたが、属人化から抜け出さなければまた同じことが起こり得ます。組織が拡大する中で安定的なバックオフィスを運営するためには、信頼できる会社にBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)で任せるのが良いと考えました。

また、今は日本全体でバックオフィス人材が不足しています。これからはITやAIなどのツールやアウトソースを活用して効率よく業務を進める仕組みをつくらないと、組織として成り立たなくなることも考えられます。

以前からCASER BIZ assistantを利用していて、CASTER BIZ accountingの名前は経営会議でたびたび話題に上がっていたので、導入することに決めました。

CASTER BIZ accounting導入の決め手になったのはどのような点でしたか。

マニュアルの作成から伴走してもらえる点が決め手でした。また、経験やノウハウのあるプロフェッショナルなスタッフが揃っていることも魅力でした。当社には経理のマニュアルが存在しなかったので、何もないところからのスタートでしたが心強さを感じました。

属人化を乗り越え、他部署とも連携したバックオフィス変革を実現

現在、CASTER BIZ accountingに依頼している業務内容を教えてください。

主に、証憑回収や請求書発行などの経理上必要な定型業務、給与や取引先への振込データの作成、月次の仕訳と税理士とのコミュニケーションなどをお願いしています。

利用してみて、どのような効果が感じられましたか?

もともと請求書発行は毎月50~60時間、請求書の処理と支払いには10~20時間かかっていましたが、今は社内に経理専任メンバーはおらず、CASTER BIZ accountingへの依頼だけでまかなえています。育成コストもかからず、経理歴の長い複数のプロフェッショナルの知恵を使って働いていただけるので、正社員を一人雇うよりも費用対効果は非常に高いと感じます。

組織全体としては、業務を定型化・仕組み化することで属人的な運用から脱却することが叶いました。バクラクやfreeeなどの会計システムの導入から、それらのシステムに合わせたマニュアルやオペレーション作成まで伴走してもらえたほか、経理と営業が連携できる請求書発行の仕組みも整えることができました。連携に伴い、経理側だけでなく営業側でも顧客情報や契約書の整備をすることができたのも大きかったです。マニュアルが存在しなかったことが逆に功を奏して、過去のやり方に固執することなくスムーズにおこなえたと思います。

経理業務に限らず、内製で業務を進める際にはメンバー同士に関係性がある分、臨機応変な対応や例外につい甘くなってしまうことがあるかと思います。ですが、外部のプロフェッショナルであるCASTER BIZ accountingに入ってもらうことで、社外の方と協力するからこそ「こちらもしっかりしなきゃ」と風紀的な側面も含め、社内全体の規律意識の向上にも繋がったと感じます。キャスターが、バックオフィス変革のきっかけになってくれた感覚ですね。「臨機応変と行き当たりばったりは違う」と認識するいい機会にもなりました。

そして、私自身のリソースもより効率よく使えるようになりました。経理の確認にかかる時間が減り、意思決定や経営判断などより戦略的な業務に専念できたのは大きな成果です。もともと複数の業務を兼務していたので、そのたびに脳の切り替えが必要で“脳疲労”を起こしているような感覚がありました。CASTER BIZ accountingによって、「時間的余裕」だけでなく、「脳のリソース」にも余裕が生まれたと感じます。

「名のないタスク」にも対応。人間味あふれるプロアクティブな経理支援

日々の利用で助かっていると感じるのはどんなところですか。

“名のないタスク”などにも積極的に対応してくれるところです。例えば、特に私から指示をしなくても、領収書や請求書の提出が遅れるメンバーに対して個別にリマインドしてくれるのもそうです。社内の人間よりも、外部の方から声をかけてもらったほうがメンバーに響くというのもあり大変助かっています。

また、依頼している業務以外の違和感も指摘してもらえるところにプロフェッショナルを感じます。ルーティン業務はスムーズに対応いただいている上で、過去にないイレギュラーなパターンが発生した時には察知して個別に相談いただけたり、メンバーに合わせて内容の伝え方を変えていただけたり。通常の派遣社員であれば「私の仕事じゃない」と言われそうな領域まで対応してもらえ、驚きました。

実は、CASTER BIZ accountingの導入前には社内ではいろいろな意見がありました。当社は基本的にメンバー全員がオフィスに出社しているので、オンラインやリモートで業務を進めていくことに不安の声も出ていたんです。ただ、それらは杞憂に終わりました。CASTER BIZ accountingは「社外にいる社内の人」のような感覚です。先ほどもお伝えしたように、単に依頼した業務をこなすだけでなく、こちらの状況を慮りそれに合わせて積極的かつ丁寧に対応してくれる“人間らしい”関わり方を見て、いわゆるアウトソースのイメージとは大きく変わりました。

少数精鋭と外部プロとの連携で「スリムで筋肉質な組織」へ

今後目指す組織像について教えてください。

目指しているのは、“スリムでありながら筋肉質な組織”です。ヒトイキのメンバーは少数精鋭のまま、ツールの活用やBPOなど外部のプロフェッショナルとのコラボレーションによって、高い生産性と効率性を担保していきたいです。

社内の管理部メンバーには、AIやツール、外部の専門家と社内業務の橋渡しをする“翻訳者的存在”を期待しています。社内ですべてを抱え込まず、かといって外部に頼るだけでもなく、自社業務と専門知識とをハイブリッドに理解して、拡張性と柔軟性を備えた組織を作っていきたいです。
 
CASTER BIZ accountingは、「まだマニュアルがなく、整備する時間もないプレイングマネージャー」にはぴったりのサービスだと思います。安定した経理体制を築きたいけれどリソースがなくジレンマを感じている人や組織に、ぜひお勧めしたいです。
 
 
オンライン経理のCASTER BIZ accountingでは経理業務を含めた総合的なサポートまで対応しております。

ビジネスパートナーとして煩雑な業務を請け負うことで、事業運営を支えさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。