CASE

導入事例

業務改革の先にある「笑顔」を見据えて—動物病院業界の『ムリ・ムダ・ムラ』をなくしたい

株式会社VDT 代表取締役  豊田 陽一様


スタッフと動物の笑顔を“両立”させる『動物病院事業』をはじめ、動物医療の地域格差を減らしていく『出張皮膚科診察事業』、耐性菌問題を解決し未来の動物も救う『細菌検査事業』を展開する、株式会社VDT。

代表取締役社長であり獣医師の豊田 陽一様は、『1人でも多くの人を笑顔にする』という自身のミッションを掲げ、動物病院にある『ムリ・ムダ・ムラ』をなくす業務効率化の普及活動にも精力的に取り組まれています。

今回はそんな豊田様に、CASTER BIZ accountingを活用した経理業務の効率化と、その背景にある思いについて、お話を伺いました。

従業員のエンゲージメントを高めるマネジメントをしたいからこそ、経理業務のアウトソーシングという選択

はじめに、「スタッフと動物の笑顔を両立させる」動物病院の経営を目指すようになった背景から教えてください。

僕は昔から動物が大好きで、その動物たちを笑顔にしたいという思いから獣医師になりました。

しかし、いざ獣医師として働き出してみると、獣医師が素晴らしい職業であると実感できた一方で、その職業を全うする場である動物病院の「職場」に疑問を感じるようになりました。「すべては動物のために」という意思のもとに、決して良いとは言い難い労働環境がそこにはあり、動物を笑顔にするはずの動物病院スタッフ自身が笑顔じゃない。
そんな風に僕は感じたんです。

これは、「どこの動物病院が悪い!」という話ではなく、業界全体の風潮として感じました。

そうした背景には、動物病院の経営者は、動物を助けるための勉強と経験は数多くあるけれど、経営やマネジメントについて勉強する時間や機会が圧倒的に少ないという状況があります。

動物を笑顔にするのも素晴らしいことだけれど、動物を笑顔にする“人”を笑顔にすることで、もっともっと多くの笑顔が生まれるのではないか——。 欲張りな私は、「動物 or スタッフ」ではなく、「動物 and スタッフ」を目指したいと思うようになっていきました。

そんな想いから、日本一従業員エンゲージメントの高い動物病院を作ろうと、経営学修士(MBA)を取得し、新たに動物病院を開業しました。

ありがとうございます。現在活用いただいているCASTER BIZ accountingも、「従業員エンゲージメントを高めるため」「人を笑顔にするため」という想いから導入してくださったのでしょうか?

そうですね。すべてはその想いに繋がっています。

僕自身、経営者になってみてマネジメントの大変さを痛感しています。経営を学んだとはいえ、それを実現するのは簡単なことではなかったんです。

従業員エンゲージメントを高めたい。そのためにはマネジメントが重要。そう理解しているのですが、いつも「怖さ」を抱いています。

たとえば、従業員が10人いたとして、そのうち9人がすごく幸せでも、残りの1人を不幸せにしてしまったら、僕はきっと引きずってしまう。人を笑顔にしたいという想いと、人から笑顔を奪いたくないという想いが表裏一体として存在しているので、人を一人雇うことに対する責任感と怖さがつきまといます。

企業として成長しているんだから、「経理担当者を雇えばいいじゃない」と言われることもありますが、人はモノじゃないので、足りなかったら補えばいい、という単純計算はしないように心がけています。

従業員として組織の一員になってくれるなら、その人のことは気にもなるし、マネジメントもしてあげたいし、成長ができる機会を与えてあげたいです。このように考える僕にとって、業務のアウトソーシングという選択肢があることはとても有り難くて、非常に相性がいいと感じました。

どのように相性がいいと感じましたか?

一般的には、人が増えれば、誰かの業務負担を減らすことができますが、その分マネジメント業務が増えることになります。CASTER BIZ accountingの場合、専任の担当者がついてくれるのですが、私はその方の上司ではないので、目標やキャリア設計を気にかける必要がないんですよね。

通常の採用では、マネジメントの実現可能性をいつも考えるのですが、アウトソーシングなら悩む必要がないんです。それだけでも、十分にお金を払う価値があるなと思っています。

また、以前から姉妹サービスのCASTER BIZを利用する中で、「これは業務がラクになるな」とか「痒いところに手が届くな」と、アウトソーシングの良さを実感していました。

そうして、当時僕が担当していた経理業務もお願いしようと、CASTER BIZ accountingを導入しました。

笑顔の時間が増え、スピーディな決算も可能に

具体的には、どのような経理業務を依頼していますか?

もともと僕と会計事務所の税理士さんとで行っていた経理業務の中で、オンラインアシスタントさんが対応可能な業務を移行するかたちでお願いしています。

依頼業務の中で多くを占めているのは、クラウド会計freeeでの仕訳登録と入出金確認です。

そこに紐づくかたちで、たとえば入金漏れが確認できた場合には、未払いの架電をしてもらったり、経費精算の事実確認をしてもらったり、給与・経費精算・請求書の振り込み業務を行ってもらったりしています。

基本的には税理士さんと連携して業務を行ってもらっていて、税理士さんから数字確認や事実確認の連絡がある場合には、それにも対応してもらっています。

CASTER BIZ accounting導入後に、なにか変化はありましたか?

まず経営的な変化としては、月次の推移が追いやすくなりました。毎月、丁寧かつ正確に数字合わせをしてくれるので、出てくる月次の数字にもズレがないのはありがたいですね。

また、思った以上に店舗ビジネスにおいても助かる部分が多いと感じています。

たとえば、クレジットカードや電子マネー利用との照合や、ペット保険各社の明細ダウンロードおよび確認まで、一円単位で数字を合わせる必要があって、そのためには色々と細かい作業があるんです。そういったところもすべてお任せできるのは、助かりますね。

ちなみに、CASTER BIZ accountingを導入したことで、税理士さんとの連携はいかがですか?

非常にスムーズな経理処理ができていると思います。

今月CASTER BIZ accountingを導入してはじめての決算期を迎えるのですが、「今期は、オンラインアシスタントさんがいてくれるから、早く終わりそうですよ」と嬉しい反応をもらっています。

僕が経理を担っていた時は、どうしても事実確認に苦労したり時間がかかってしまったりしていたので、お待たせすることもありました。税理士さんとしても、現在は実務がスムーズに早く進みますから、とても助かっているのではないでしょうか。

経理業務をされていた豊田さんご自身の変化はいかがでしょうか?

もちろんあります。実を言うと、これまで月末月初がすごく怖かったんですよ。

請求書の発行から、入金漏れがないかの確認、漏れている場合には未払いの架電…と、月次の締め業務というのは、とにかく気の重い業務でした。

そもそも自分の得意分野ではない上に、ミスもできない。ですから、経理業務は精神的負荷が大きかったんです。経理専任スタッフはおらず、僕がメインでやっていたので、正直辛かったですね。

今はCASTER BIZ accountingのおかげで、その精神的負荷から開放されていますから、それは大きな変化です。

その変化を一番に感じているのは、僕の妻かもしれませんね。

奥様ですか?

そうです。月末になると憂鬱になっていく僕の隣で、その期間は特に気遣いや手厚いサポートをしてくれていたと思います(笑)でも、今はもう彼女も月末月初を意識していないと思いますね。

また、CASTER BIZ accounting導入前は毎月、経理をする日を一日確保して、他の予定入れないようにしていました。今はそのスケジュールのブロックも解除されていて、オンラインアシスタントさんと税理士さんとの日常のやりとりのみで、経理業務が完結できます。

時間的余裕ができて、精神的余裕も生まれて、笑顔になる時間が増えたというのは、何にも変え難いです。今まで支えてくれた妻と、これから支えてくれるCASTER BIZ accountingに感謝です。そしてもちろん、いつも支えてくれているスタッフにも感謝しています。

幸せになるために、時間とお金をどう使うか

業務のアウトソーシングというのは、先ほど申し上げた以外にも、経営的にメリットが非常に大きいと感じます。

それは、どのような経営的メリットでしょうか?

リスク管理におけるメリットです。

たとえば、今回の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、打撃を受けた業界は少なくありません。たまたま動物病院業界には大きな影響はありませんでしたが、次に何が起こるか、先の見通しも立てにくい時代です。

そういう時代の中でも、僕はやっぱり従業員を大切にする経営をしていきたいですし、経営状況が悪化したからといって解雇は簡単にできないし、したくありません。

だからこそ、採用は慎重に行っていくべきというのが僕の考えであり、アウトソーシングという選択肢を持てることは非常にありがたいと思っています。

動物病院業界というのは、アウトソーシングや業務効率化は、まだまだ進んでいない状況なのでしょうか。

そうですね。経理分野にとどまらず、動物病院内の業務の至るところで、『ムリ・ムダ・ムラ』が潜んでいると感じています。

動物病院業界は、経営に専念できる人が少なく、また経営に明るい人も少ないので、何か課題があったとしても、解決の仕方がわからないというのが正直なところだと思うんです。

たとえば経理分野の悩みで言えば、税理士さんとの相性で悩んでいるけれども、自分に合う人の選び方がわからず、モヤモヤを抱えたままという経営者も少なくありません。

そんな時にもCASTER BIZ accountingを使えば、コミュケーションハブになってもらえるので、悩みを解消できる部分も多いはずです。税理士さんの変更をする前にCASTER BIZ accounting。そんな使い方もおすすめしたいです。

動物の飼い主目線で考えれば、経営のプロフェッショナルではなく、獣医療のプロフェッショナルが沢山いてくれるのはとても心強いことです。それに、動物病院で働く方たち、獣医師や動物看護師、トリマー、受付の方たちのスキルや知識は、本当に素晴らしい。そうした彼らのスキルを最大限に活かす体制を作っていくためにも、頼れる部分は頼って、より良くしていけたらいいですよね。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

動物病院業界を、目の前の動物を救うだけではなくて、未来の動物も救い続けていける業界にしていきたいと思っています。

そのためには、僕自身も含めて、獣医師や業界で働くみなさんが笑顔でいれることが大切で、その笑顔を動物や飼い主さんに届けられたら、きっと未来はよくなっていくと信じています。

笑顔を増やすためには、「時間的余裕」「精神的余裕」「金銭的余裕」が大切だと考えていますが、動物病院は、“命と向き合う場所”であるがゆえに、これら3つの余裕が後回しにされてしまう印象があります。

しかし、長時間ではなく長期間働ける環境をきちんと整えていくことで、動物を救い続けていける業界になると考えています。そのためにできることの一つに、業務効率化があります。

僕の場合は、自分自身の時間を大切にすることで、理想の動物病院経営にも繋がっていくと考えて、CASTER BIZ accountingを選択しました。いまでは笑顔でい続けるために欠かせない存在です。

人生は一度きり。今後も、動物業界をより良くしていくために命を使っていきたいですし、自分も家族も楽しい時間を過ごせることを忘れずに、生きた証をきちんと残していきたい。そんな風に思っています。

▲経営する動物病院のミッション・ビジョン・バリュー