公開日 2025.06.09更新日 2025.06.09

月次決算を「締めるだけ」はもったいない! 経営に活かす分析の第一歩

「月次決算、今月もなんとか締められた……」

 

毎月の締めに追われてようやく一区切りついたと思ったら、すぐに翌月の仕訳や支払処理が始まる。そんな“回すだけ”の経理業務に、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

 

実はこの「締めるだけ」で終わる状態は、経理業務の価値を十分に活かしきれていないサインです。月次決算は、本来、企業の経営状態をタイムリーに把握し、次の一手を考えるための重要な材料です。締めたあとの分析や活用こそが、本来の目的なのです。

なぜ「月次決算=締め」で終わってしまうのか?

中小企業の経理部門では、限られた人手の中で日々の業務をこなすことに追われ、締め作業だけで精一杯という状況が少なくありません。

 

特に多いのは、「月次の締め作業が終わるとすぐに次の月の業務が始まり、分析に時間をかける余裕がない」「どんな分析をすれば良いのか分からない」「分析結果が出ても、経営層にどう伝えたらいいのか自信が持てない」といった声です。

 

このような事情から、せっかく集計された月次データが十分に活用されず、経営判断に結びつかないまま埋もれてしまうケースが多く見られます。

月次決算を経営に活かすには、何をすればいい?

まず始めたいのが、数字の「比較」と「変化の確認」です。

 

難しい財務分析をいきなり始める必要はありません。シンプルな視点から、身近なところでできる分析からスタートしてみましょう。

 

 

こういったポイントを表やグラフにまとめ、簡単なコメントを添えるだけで、経営層にとっては非常に役立つ資料になります。

経理が経営判断のパートナーへ

これまで経理の仕事といえば「数字をまとめること」が中心でしたが、今後は「数字をどう読むか」「どう伝えるか」が重要になってきます。

 

経理担当者は、会社の数字に最も早く触れる立場です。現場感のある視点で「この数字、去年と違います」「予算とずれています」といった変化を伝えるだけでも、経営判断の精度は大きく向上します。

 

専門的な分析や提案でなくてもかまいません。現場の数字を見て「おかしいかも」と感じた直感を言葉にして伝えることが、経理部門としての大きな一歩になります。

締めたあとこそ、経理の本領発揮

月次決算を締めるだけで終わらせてしまうのは、非常にもったいないことです。「数字を見て、比べて、気づく」。その小さな積み重ねが、会社の経営を大きく動かす力になります。

 

経理の仕事は、正しく締めるだけでは終わりません。その先にある「見える化」こそが、本当の価値を生み出すステージなのです。

 

「何から始めればいいのか分からない」「自社に合った分析の型を作りたい」と感じている方は、ぜひ「CASTER BIZ accounting」にご相談ください。